抜け駆けマジックテンペスト

 キャスト
キャラ名  設定 台詞数
師匠  40歳 M字ハゲを気にする凄腕魔導士 33
シェリー  22歳 魔力操作に長けた一族の末裔 30
アリシア 18歳 とある国の第三皇女 30
ブルーフラス 17歳 魔法剣士の青年 30


役名 番号 台詞 注釈
師匠 001_001 「魔力強化週間!4日目!本日もすこぶる快晴!修行をするには、おあつらえ向きな日となってしまったなぁ諸君!」
シェリー 002_001 「師匠、まるで水を差すように聞こえる発言で申し訳ないのですが、明らかに曇っていませんか」
アリシア 003_001 「一雨きそうな雲行きですわね、…嫌ですわ、ただでさえ梅雨時期でジメジメしているのに」
ブルーフラス 004_001 「シェリーもアリシアも、まだまだ甘いね。師匠が快晴と言うからには、すぐにでも雲は晴れる。物事は全て大局を見なきゃいけないのさ」
師匠 005_002 「その通り、いま私の持つマジックアイテム、テルテルオジサンで雨が降るのを抑えている。この辺りに降る雨は魔力の毒素をかなり含んだ有害性の強いものだからな。抑えなきゃ怖いのだ」
シェリー 006_002 「その雨にあたると、どのような影響が出るのですか」
師匠 007_003 「髪が抜ける」
アリシア 008_002 「それは怖いですわね」
師匠 009_004 「そうだ、ただでさえ髪の薄い私には死活問題となるし、諸君の髪を守るのも師匠としての私の役目だ」
ブルーフラス 010_002 「マジックアイテム…」 ふと疑問
師匠 011_005 「では早速!おさらいと行こう!昨日教えた中級炎系魔法を、あの木に向かって順番にやってみろ」
アリシア 012_003 「ここは私(わたくし)クライジュエル王国皇女アリシア・ドロップが行かせていただきますわ」
師匠 013_006 「クライジュエル王家は元来、魔法使いの素養に恵まれ、中でも現王ガンスボランの炎系魔法は並み居る強国をもって、悪魔の灼熱と恐れられる程の実力と聞く」
アリシア 014_004 「父上の魔力を色濃く受け継いだ私に炎系のしかも中級魔法ですって??笑わせないでいただきたいですわ」
シェリー 015_003 「実戦訓練は初めてですね…」
ブルーフラス 016_003 「ッフ、隣国の皇女様か。我が国の脅威になるとは思えないけど、一応お手並みは拝見しておこう」
アリシア 017_005 「炎天より契り(ちぎり)堕ちよ、聖なる祝福の業火〜エバーギロ・スポットアイ〜!」
ブルーフラス 018_004 「…跡形もなく燃えつくすとは、想像以上だな」
アリシア 019_006 「ふふふ、まあこの程度ですわね」
シェリー 020_004 「…!いけません、威力が強すぎて火が他の木に燃え移って」
師匠 021_007 「マジックアイテム、せせらぎの聖母」 火を消す
シェリー 022_005 「…火が一瞬で、かき消された」
ブルーフラス 023_005 「せせらぎの聖母、子供が水遊びで使うような初級のマジックアイテムでこれ程までの水量を操るなんて」
アリシア 024_007 「すみません師匠。お手を煩わせしまいましたわ」
師匠 025_008 「アリシア今の魔力は良かったぞ、次はもっと的を搾り効率を上げろ。諸君、火の始末は気にせず存分にやるがよい。では次は誰だ」
ブルーフラス 026_006 「僕がやりましょう」
師匠 027_009 「魔道を修める者は原初の制約により、剣術を身に着けることが許されないのだが、つるぎの神クロノスの加護を宿す君だけは別だと聞いているぞ」
ブルーフラス 028_007 「あ、その前に一つ、聞きたいのですが」
師匠 029_010 「なんだブルーフラス」
ブルーフラス 030_008 「貴方ほどの実力者が何故、現役を引退されたのか、僕はその理由がどうしても気になって仕方がない」
師匠 031_011 「ああ、そのことか」
ブルーフラス 032_009 「魔法を…使えなくなったのでは?」
シェリー 033_006 「そ、それは本当ですか!?」
師匠 034_012 「あーいや、使えないわけではないんだが…私の魔力は一定量を超える放出に制約があるのだよ」
シェリー 035_007 「だから少量の魔力で扱えるマジックアイテムを」
アリシア 036_008 「その強大な魔力…さぞ重い呪いがかけられていそうですわね」
師匠 037_013 「ああ、一定以上の魔力を使うたびに」
ブルーフラス 038_010 「使うたびに」
師匠 039_014 「髪が抜ける。」
シェリー 040_008 「髪が…」
アリシア 041_009 「抜ける…」
師匠 042_015 「10分の1抜ける」
ブルーフラス 043_011 「10分の1…」
シェリー&アリシア 044_001 「抜ける…」
師匠 045_016 「いやぁ〜若い頃はあまり目立つこともなく調子にのってバンバン使ったが、ツケが回ってきたんだなぁ…今じゃ、誤魔化しも聞かず、ほら、見て、この辺とか、やばい。魔法の使用を控えても頭皮は依然由々しき事態のまま…だがな髪の毛も天気と同じで雲はやがて晴れる、ハゲもまた生える!雨のち晴れ!ハゲのち生え!なんてな、なんてな!ダっハッハッハ、大陸最強のM字ハゲ魔法使い!なんてな!ハッハッハッハ〜」
ブルーフラス 046_012 「さぁ早速我が魔剣技、カスタマイズミニッツの威力をお見せしよう」
アリシア 047_010 「噂には聞いたことがありますわ。本当に魔法使いが剣を持つことを許されるのか見物ですわね」
シェリー 048_001 「魔力鉱石以外の物質に一時的とはいえ、魔力を宿す奇跡の剣技。クロノスの魔法剣士…」
師匠 049_017 「…」
ブルーフラス 050_013 「ブルーフラスの名において、聖域の境界を開き古の盟約を解き放て、秒針の炎ミニッツフレイムソード!」
アリシア 051_011 「炎の刃、剣劇を衝撃波として飛ばしているのですわね…見事ですわ」
師匠 052_018 「これが剣と魔法の融合か、私も初めてみた。魔力コントロールも悪くない、上出来だブルーフラス」
ブルーフラス 053_014 「このくらい当然ですよ。まだ実力の半分も出していないですがね」
アリシア 054_012 「あら、私もまだまだ本気ではありませんわ」
師匠 055_019 「ははは、元気がありあまってるようだな。では次、シェリーいけるか」
シェリー 056_009 「はい、もちろんです」
師匠 057_020 「緑の里。魔力系統の中で一番難度の高い魔法。習得の難しい癒し魔法を得意とした一族の末裔…」
アリシア 058_013 「医学の発展に伴い失われつつある癒しの魔法、その使い手ともなると我が国にも欲しい希少な存在ですわ」
シェリー 059_010 「細かい魔力操作は私の得意とする所です、参ります。」
シェリー 060_011 「生命の印、燃え盛る癒しの息吹、ヒールフレイム!」
ブルーフラス 061_015 「…燃え尽きた木が再生…したのか」
アリシア 062_014 「これが癒し魔法の力」
師匠 063_021 「…なんと」
シェリー 064_012 「どうでしょうか、師匠。お二人のように攻撃性はありませんが、炎によるダメージを癒す、中級魔法を応用したものです」
師匠 065_022 「シェリー…それは、髪にも使えるのか」
シェリー 066_013 「え…」
師匠 067_023 「それは抜け毛によるダメージを癒すことは出来るのか!?!」
シェリー 068_014 「で、出来ません!!」
師匠 069_024 「くっ!!!」
シェリー 070_015 「すみません!!」
アリシア 071_015 「魔法剣士に癒し魔法の使い手…これでハッキリしましたわね。やはり私が一番、魔法使いとしては優秀なようですわね」
ブルーフラス 072_016 「…そいつは」 ムっ
シェリー 073_016 「…聞き捨てなりませんね」 ムっ
師匠 074_025 「…」 ガッカリ中
アリシア 075_016 「純粋な攻撃魔法では私が一番の威力を持つ、つまり私が魔法使いとして一番優秀ですわ」
ブルーフラス 076_017 「最速の剣士と謡われた、この僕の剣より速く詠唱を終えられるとでも思っているのかい」
シェリー 077_017 「癒し魔法の物理障壁、幼少の頃より重ねがけされた蘇生魔法のストック、私が倒れるまでもちますか、その魔力」
アリシア 078_017 「粋なお誘いですわね。ならば誰が一番の魔法使いに相応しいか」
ブルーフラス 079_018 「今ここで」
シェリー 080_018 「決めなければなりませんね」
アリシア 081_018 「クライジュエルの血族として負けるわけにはいきませんわ。炎天より契り(ちぎり)堕ちよ、聖なる祝福の業火」
ブルーフラス 082_019 「クロノスの加護厚き僕を超えられると、笑わせる。ブルーフラスの名において、聖域の境界を開き古の盟約を解き放て、秒針の炎」
シェリー 083_019 「生命の根源に君臨した一族の名は伊達ではありません。生命の印、燃え盛る癒しの息吹」
師匠 084_026 「…ん、おい、諸君、なにを」
アリシア 085_019 「エバーギロ・スポットアイ!!」
ブルーフラス 086_020 「ミニッツフレイムソード!」
シェリー 087_020 「ヒールフレイム!」
師匠 088_027 「ぐぁああああああ!!!ま、マジックバリアぁああ!!」
アリシア 089_020 「っく、なんて速さなの、これがクロノスの魔法剣士ブルーフラスの力…」
ブルーフラス 090_021 「ッガ…再生しながら突進してくるとはね、癒し魔法…やるじゃないかシェリー」
シェリー 091_021 「ハァハァ…回復が追い付かない、魔力密度が桁外れに濃い…クライジュエル皇女アリシア、驚異ですね」
ブルーフラス 092_022 「だが…」
アリシア 093_021 「ええ…」
シェリー 094_022 「ですね…」
師匠 095_028 「…あぁ〜〜!!咄嗟に防御魔法唱えちまった…。髪が…髪が抜けるぅ…」
アリシア 096_022 「ここからは本気でいかせていただきますわ」
ブルーフラス 097_023 「制御魔法を解放するのは何年ぶりだろうな」
シェリー 098_023 「絶望する人の姿を見るのは好きではないのですが仕方ありません」
師匠 099_029 「あ、ちょ、ちょっと待ってくれ諸君!い、いい加減に」
アリシア 100_023 「エバーギロ・オールアウト!!」
ブルーフラス 101_024 「ミニッツエンドスラッシュ!!」
シェリー 102_024 「ギルティ・リザレクション!!」
アリシア 103_024 「クゥウウウウウウウ!!」 ダメージ
ブルーフラス 104_025 「ッヅアァアアアア!!」 ダメージ
シェリー 105_025 「フゥワァアアアアアァ!!」 ダメージ
師匠 106_030 「のぁあああああああ!!!ま、マジックバリアぁああ!!ああ!!髪がぁあああぁああ!!」
アリシア 107_025 「ぐっふ、ゴッホォ…っく、躱したはずなのに…」
ブルーフラス 108_026 「あぁあ…ぐぅ…、全て寸分違わず急所を突くとは…」
シェリー 109_026 「うぅぅ…カハッ…初期蘇生範囲を超えた…」
師匠 110_031 「…あぁ…あぁ…か、髪がぁ…髪がぁ」
アリシア 111_026 「み、認めますわ…貴方達は強い」
ブルーフラス 112_027 「…僕をここまで追い詰めたのは君たちが初めてだ」
シェリー 113_027 「強力な蘇生魔法を6つも削られるとは思ってもみませんでした」
アリシア 114_027 「今はまだ私たちに大きな差はないようですわね」
ブルーフラス 115_028 「そのようだ、やれやれ厄介なライバルが出来たな」
シェリー 116_028 「自分の力量を知る良い機会となりました、お二人に感謝します」
師匠 117_032 「諸君ら…よくも私の…髪を…、ぐ、久しぶりの魔力放出で…反動が…」
アリシア 118_028 「まあ、どうしたんですの師匠…か、髪が」
ブルーフラス 119_029 「師匠…髪が、モヒカンのように…」
シェリー 120_029 「そ、そんな…吹けば飛ぶような…残量しか…残されていない…誰がこんな酷いことを」
師匠 121_033 「…ぜ、絶対に…許さんぞ…っ!、しまった」 後半気付く
アリシア 122_029 「これは…雨」
ブルーフラス 123_030 「まずい、師匠のマジックアイテムテルテルオジサンが魔力不足によって天候を操作できなくなってしまっている!はやく魔力を」
シェリー 124_030 「だ、駄目です。こんな繊細なマジックアイテム、並みの魔法使いでは使いこなせません」
アリシア 125_030 「そ、そんな…だってこの雨…浴びてしまうと…」
全員 126_001 「…っ!!!」 本降り
全員 127_002 「あああああ!!!か、髪がぁあああああ!!!!」


formed by N的シナリオチェンジャー